東吉野村で暮らす3人の女性が始めた、木曜日限定のお食事どころ  「木曜食堂」

東吉野村

写真・文=坂本大祐(合同会社オフィスキャンプ)
イラスト=青木海青子(人文系私設図書館 Lucha Libro

 

最近、自分の住む東吉野村が賑やかだ。移住者が少しずつ増え、コミュニティができて、ついにお店が開店した。それが木曜日限定で営業する「木曜食堂」だ。2018年3月末まで、元気に営業していくそうである。

この木曜食堂があるのは、村の中心地の「小川」とよばれるエリアだ。

ここは、数十年前は大層賑わいのある商店街だったそうで、建物や看板に当時の面影が残っている。そんな小川エリアに賑わいを取り戻したいと、2017年10月、村がチャレンジカフェ「KAMEYA」というプロジェクトをスタートした。「かめや」という屋号で営業していた骨董品店跡地を建て替えて、2棟の小屋をつくったのだ。そのうちの1棟がチャレンジカフェとして運営されている。

「KAMEYA」では、月額1万円の家賃で、誰でもお店を開くことができる。厨房設備はもちろん、皿やカトラリー、鍋やフライパンなど、お店に必要なものは、すべて用意されているのですぐに自分のお店ができてしまうのだ。ピザを焼くことのできる薪ストーブが標準装備である点も補足しておく。

この場所を活用して、村に住む3人の女子が始めたのが、「木曜食堂」である。

シャイなお三方の要望に応え、青木さんが描いた似顔絵

メニューはとてもシンプルで、「酵素玄米おむすび」「味噌汁」「きのこコロッケ」「柚子タルト」「ドリンク(コーヒー、紅茶、番茶)」など。どれもできる限り奈良県産のものを使った、地域に優しい品々だ。

発起人の杉山奈央さんは、東京から東吉野に移り住んだ移住者だ。バイオ系の研究者として日本のみならず海外でも職を持たれていたが、東吉野村の情報が掲載されている奈良県発行の奥大和発信媒体『Local Life』を見て、移住を決めてくれたそうだ。広い畑がついた古民家に悪戦苦闘しながら暮らす彼女は、メニューの「柚子タルト」提供者でもある。

「酵素おにぎり」をつくるのは、三瓶歌奈子さん。彼女も東京からの移住組。現在は東吉野村の隣町、宇陀市・大宇陀で「休日ダイヤ」というヴィーガンレストランを開いている。

そして、お手伝い担当の、菅野真里奈さん。彼女はご家族で3年前に大阪から移住した。2人のお子さんと、犬1匹を育てる家族のお母さんが、楽しみも兼ねて食堂を手伝っている。

滋味深い料理を楽しめるのはもちろんのこと、素敵な3人の女性に会いにいけるのも嬉しいところ。木曜日に東吉野村にお越しの際は、ぜひ「木曜食堂」へ立ち寄られてみてはいかがだろうか。

坂本 大祐

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1975年 大阪府生まれ。和歌山県でデザイナーとして活動をスタート。身体を壊したのを機に、2006年、両親が移住していた奈良県・東吉野村へと拠点を移す。移住後は県外の仕事を受けながら、今までの働き方や生活を見直し、自分にとって居心地のいい新たなライフスタイルを模索。ある出会いをきっかけに、奈良県内の仕事が増え、商品やプロジェクトなどの企画立案からディレクションまで手がけるデザイナーとしてさまざまな案件に携わる。2015年3月にオープンした「OFFICE CAMP HIGASHIYOSHINO」設立時にも企画からデザイン、運営までを担当。村と外をつなぐパイプ役として、東吉野村を拠点に活動中。

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